ベトナムのオフショア開発

オフショア開発とは

img_offshoreオフショア(Offshore)とは岸(shore)から離れている(off)という意味で、つまり海外という意味です。オフショア開発とは、海外で行うシステム開発ということになります。オフショア開発は、新興国のエンジニアを活用し開発することでのコスト削減を期待し、中国、ベトナム、インドや東南アジア諸国で行われるのが一般的です。欧米企業で行うオフショア開発ですと、東欧や南米などもオフショア開発のエリアとして人気がありますが、日本ですとオフショア開発と言えば、もっぱらアジアで開発することが多いのが現状です。

日本におけるIT人材の課題と状況

IT人材の「将来の供給見通し」日本ではIT人材が供給不足に陥っています。経済産業省による調査では、2015年の時点で約17万人の人材不足となっています。今後もITのニーズは拡大し、市場規模も拡大していくことから、2030年には、人材不足の規模が約40~80万人になると予測されており、ますます国内でのエンジニア採用は困難になっていくと予測されています。

参考:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査(経済産業省)

オフショア開発が行われる背景と傾向

フランジアでは2012年の創業以来、200を越えるプロダクトを開発し、100社以上の事業成長のサポートをして来ました。各社がオフショア開発を実施する理由としては、主に以下のような理由が挙げられます。

  • 国内で優秀なエンジニアを採用することが困難
  • システム開発のコスト削減/コストの変動費化
  • 事業の海外進出
  • 組織の多様化(ダイバーシティ)

最初は規模の小さいスモールスタートではじめて、慣れてきたところで、10人、数十人規模のプロジェクトに拡大していく例が増えており、最近ではコストの削減よりも事業の開発スピードや品質を重視するクライアントが増えている傾向があります。
ガートナージャパンが発表した「2020年までに起こるIT人材の展望」によると、「オフショアを実施する日本のIT部門の50%が、コスト削減ではなく人材確保を目的とする」と予測されています。
今後もコスト削減よりも「品質やスピード」を重視する企業は増えていくと考えられます。

参考:2017年以降のIT人材に関する展望(ガートナー ジャパン)

オフショアに対するネガティブなイメージ

多くの方がオフショア開発の「オフショア」という言葉に少しネガティブなイメージを持たれていると思います。本来は「岸が離れているだけ」という意味ですが、いろいろな失敗体験からネガティブなイメージが染みついてしまっています。しかし、実際のオフショア開発の現場で起こる問題は、本当は国内の開発現場でも起こり得る、また起こっている問題でもあります。どうしてもそのオフショアという言葉に引っ張られて、言語や文化の違い、直接コミュニケーションがとれないからうまくいかないなど、オフショア特有の問題から起因して問題が起きているのではないかと思われがちです。オフショアという言葉に引っ張られ、本質が見えなくなってしまうことがとても多く見受けられます。

オフショア開発が失敗する理由と原因

オフショア開発自体は古くからあった開発手法ですが、日本ではあまり浸透しているとは言えません。その理由は、多くのオフショア開発プロジェクトが失敗に終わっているからです。なぜ、オフショアにはネガティブなイメージが多く持たれているのでしょうか。オフショア開発が失敗する理由と原因の代表的な例は以下です。

オフショア開発が失敗する主な理由

  • 品質が悪かった。テストがしっかり行われていない。
  • 言葉の問題から仕様を伝えることが難しかった。
  • 文化や価値観の違いからミスコミュニケーションが発生した。
  • 人種の違いを乗り越えていいチームを作ることができなかった。

オフショア開発が失敗する原因

  • 依頼先のブリッジSEに頼りきってしまった。(できていると思ってフタを開けてみたらできていなかった)
  • 日本のやり方を押し付けてしまい、新しいチームに適応する新しいやり方を十分に模索しなかった
  • コミュニケーションの量が十分ではなかった
  • コミュニケーション方法が適切ではなかった
  • 文化や価値観の違いを克服し、お互いに信頼し尊敬しあうチームを作ることができなかった

オフショア開発の課題に対する取り組み

フランジアではこれらオフショアの課題に対して、1個1個本質を追求しながら、いろいろな対策をしてきました。オフショアだからというのではなく、「この問題はなぜ起きるのか、それをどうやって解決するべきか」というのをフラットな視点で解決をしてきました。
エンジニアたちもそういう問題を解決することにとても貪欲で、エンジニア主体でいろいろな課題解決もしています。
例えば、ソースコードの品質改善やコミュニケーションミスを減らすために以下のような取り組みをしてきました。

  • CIの環境をつくろうと、エンジニアたちが自分たちでCI環境を構築
  • クラウド上にソースコードをコミットした段階で、自動でソースコードレビューが入る仕組み
  • Github上で自動でソースコードレビューのコメントが入る環境の構築
  • バージョンが更新される度にテストコードを実行し、常に安定したリポジトリを保てる環境の構築
  • ヒューマンエラーをなくすためのデプロイなどの定期作業の自動化

フランジアでは、オフショア先のメンバーたちも日本のチームと同じような想いで、品質やスピードをあげるための仕組みを自分たちで作る文化を形成しています。クライアントやパートナーからも、その姿勢と環境は先進国と同等、もしくはそれ以上と評価していただいています。

ベトナムにおけるインフラやオフィス環境

ベトナムはアジアの中でも急速に経済が発展している国のひとつです。例えば我々が入っているビルは2012年にできた72階建ての350メートルぐらいあるオフィスビルで、このような高層オフィスビルが急速に建設されています。コワーキングスペースやクリエイティブなオフィスも増えてきており、インフラやオフィス環境なども先進国と変わらないような状況がつくられてきています。

スタートアップシーンも活性化しており、日本に比べるとまだまだマーケットサイズは大きくはありませんが、2015年に比べて2016年はスタートアップの投資額が70%増え、200億円以上になっています。

ベトナムのエンジニアコミュニティ

新しい技術を学ぶための勉強会やセミナー、プログラミングコンテストなどが頻繁に開かれています。フランジアでは、エンジニアのコミュニティーやカルチャーをとても大切にしており、その発展に多く貢献して来ました。例えば現地語で技術情報を共有し合えるVibloというエンジニア向けのプラットフォームを運営していますが、今では月間15万人を超えるユーザーが利用し、現地語での技術共有も非常に活性化しています。
エンジニアが書いたAIアルゴリズム同士を戦わせるAIトーナメントイベントCodewarなどには、1度に2000人以上のエンジニアが参加してくれています。

なぜベトナムでオフショア開発なのか

アジアの中でもなぜベトナムがオフショア開発に向いているのでしょうか。上記で説明させていただいたように、オフィス環境やエンジニアのコミュニティが先進国と大差がなくなっていることのほかに、真面目な国民性や親日国であることも選ばれる理由です。オフショア開発におけるコミュニケーションを円滑にさせます。

オフショア開発はコミュニケーションが大事です。いいコミュニケーションは人間関係や信頼がベースとなります。国内での開発においてもチーム内での人間関係、信頼関係が大事ですが、言葉も文化も異なる多種多様な人間でチームを作る場合はますます大事になります。フランジアでもプロジェクトの立ち上げ時に、ベトナム現地でのチームビルディングを行い信頼関係を築いていただくことを必須にしております。

「オフショア開発」から「グローバル開発」へ

我々は、ベトナムというのはあまり意識していません。IT開発において海外か国内かというのは、単に拠点が分かれていて、色んな人種のメンバーがチームにいるだけです。実際に我々のベトナム拠点には、ベトナム人はもちろん、バングラデシュ、カザフスタン、ロシア、カンボジア、ナイジェリア、そして日本など、様々な国籍・人種のメンバーがごっちゃになって働いています。
我々の観点からすると「オフショア開発」ではなく単に「グローバルなチームでの開発」です。

日本国内だけに目を向けると、少子化、人材不足とネガティブな情報に目が行きがちですが、少し外に目を向けて、国という概念を超えて周りと手を取り合えれば、新しい形でのグローバル先進国家というものを目指していけるはずだと思います。

フランジアでは、グローバルチームでの開発を通じて、このようなことを実現していきたいと考えています。

ベトナムのオフショア開発の視察、システム開発に関するご質問、
お仕事のご相談、お見積の依頼など、お気軽にお問い合わせください。

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