システム開発プロジェクトは「品質」「コスト」「納期」の3点が計画通りに進む割合が三割程度という難しいプロジェクトである事が知られています†1。システム開発を成功させるためには「プロジェクト管理の徹底」が重要な要素ですが、同時にシステム開発を担うエンジニアの知識・技術力・マインドにも成否が左右されます。地理的にはなれたリモートチームとシステム開発を行うオフショア開発において「技術力」はオンサイトの開発以上に重要なポイントとなるのではないでしょうか?

オフショア開発を検討・開始するにあたり「どのような人材採用をおこなっているのか」、「オフショアで品質の高いプロダクトを作ることができるエンジニアがいるのか?」、「経験豊富なエンジニアはいるのか??」、「教育・研修体制はどうなっているのか?」といったポイントは開発先の選定・現地視察の際に確認すべきポイントになることでしょう。

 

フランジアでは、お客様のシステム開発の成功のみならず、ビジネスの成長に寄与する開発チームメンバーを採用するために、「書類選考・面接等の採用プロセス」と「試用期間内の実践的な研修」という高い入社までのハードルを設けています。書類選考〜入社するまでの合格率1〜2%という厳密な選考をクリアした高い技術力・マインドを持つエンジニアたちが、多種多様な技術を使うお客様のプロジェクトでシステム開発を担当しています。

 

ここではフランジアのエンジニア社員教育や厳選採用の詳細についてご紹介します。

ソフト面の研修については、人材教育事業のトゥアンさんにインタビューした記事にまとまっていますので、こちら(フランジアスタッフインタビュー:人材教育部門トゥアンさん)をご覧ください。

 

採用する人材に自信を持っている3つの理由

私たちはともに働くチームメンバーを選考するために、3つのステップを設けています。

  1. 入社前の厳しい選考プロセス
  2. 試用期間中の実践的な研修
  3. 研修をパスしたメンバーのみが正社員として採用

その結果、エンジニア職種に応募する月に2,000通近く経歴書が寄せられる中から、正社員として採用される割合は実に2%程度となっています。

フランジアの採用プロセス

 

入り口での厳選採用100→3人)

フランジアへの応募者は、書類選考時点で30%、その後、面接とコーディングテスト等の選考プロセスを通して3%まで厳選されます。

オブジェクト指向、データベース、アルゴリズムなどの技術知識や開発スキルを面接やコーディングテストを通して確認することはもちろんですが、私たちがこだわっているのは「開発プロジェクトを通してサービスを作った経験があるかどうか」です。

中途採用の場合は、職務経歴書や面接を通して「本当にものづくりができる人材なのか」「技術が好きか」といったポイントを比較的容易に評価できます。しかしながら新卒の場合、大学でコンピューターサイエンスを学んだ成績優秀者であっても、授業でプログラミングを学習したり、本で学んだ経験はあっても、チームで行う開発プロジェクト等の経験がないためプロダクトを作れない人もいます。一方大学在籍期間中でも優秀な学生はアルバイトでプログラムを書いたり、自身の興味のあるプロダクトを開発していた経験を持っています。

 

フランジアのビジョンへの共感

応募者がフランジアの掲げるビジョン共感できるかどうかというポイントを採用の際に重視しており、採用セミナーの際に、必ず「7CoreValues†2」という私たちのビジョンについて説明します。

フランジアで働く「優秀なエンジニア」とは、受け身で教えてもらうのを待っているのではなく、常に新しいことを学び、挑戦し続ける志の高いチームメンバーです。

そのため、採用時に7CoreValuesに共感する事ができるか、特に

  • Appreciate teamwork
  • Speed up

という2点への共感は選考時に重視するポイントです。

フランジアではハノイ工科大学、ハノイ国家大学を始め、ベトナムのトップ大学5校でプログラミングやITビジネス日本語の講義を提供するなど、ベトナムの大学と深いリレーションを築いています。ハノイの主要大学で直接就職セミナーを行うなど、新卒学生の採用のためにさまざまなアプローチを行うことでベトナムにおける採用ブランディングを強化しています。

 

入社後の実践的研修(試用期間中のプロジェクト実習)

ベトナムでは多くの企業が採用後2カ月の試用期間を設けています。厳選採用された3%のメンバーも2カ月の試用期間をフランジアの社内で過ごしますが、この入社後の試用期間はすべて独自プログラムによる技術研修を受講します。

フランジア入社時研修タイムテーブル
※上記はRubyエンジニアの2ヶ月間の研修例です。2ヶ月で2つのプロジェクトを経験します。

 

採用時に本人の希望とスキルに基づいて、Ruby, PHP, Java, iOSまたはAndroidなどのプログラミングおよびチーム開発に関する研修を受けます。どの研修プログラムにおいても、「実際にプロジェクトで必要になるスキル」を身につけることを大切にしています。

開発プロジェクトの中で必要になるテクニカル・ソフトスキルは多岐にわたりますが、チームで働くためのツールの知識やコーディング知識に加え、

  • 完遂力
  • 問題解決力
  • スピード

などもコーチングを通して学びます。私たちはこれらのマインドを持ち合わせないとプロジェクトを成功に導くことは難しいと考えています。

さらに、最も重要な研修がScrum(スクラム)を用いてチームでWebやモバイルのアプリケーション開発を行う実習です。このプロジェクト実習中に研修生が、12つのタスクを完了するというハードルがあり、これは研修終了の採点基準の1つです。研修生が書いたコードをトレーナーがコードレビューをし、コードの良い点や問題を指摘します。フランジアの求める品質になるまで何度でも研修生自身が解決方法を考え、修正する作業を繰り返します。それを期日内にやりきれるようにならなければいけません。

また、常に、今のコードやデザインを改善ために考える続ける姿勢、チームのメンバーとして他のメンバーの手助けができるかというチームワークなども正社員としての採用基準の一つです。

 

研修をパスしたメンバーのみが正社員へ3→2人)

2カ月にわたる研修のなかでシステム開発、チームワークなどを学んだ80%のメンバーは正社員として採用されます。一方で残り20%の成果が出せなかった研修生は、試用期間で契約が終了します。日本ではよほどの事がない限り試用期間終了後で終了してしまうケースはないと思いますが、フランジアでは技術スキル、チームワークおよびフランジアのカルチャーフィットを試用期間中に見定め、ともに働くメンバーを正社員として迎え入れています。

フランジア マネージャ sonさん

まとめ

このように、厳しい採用基準をくぐり抜け、プロジェクト実習を含む社内教育を実施することで、高い技術水準やマインドを持った開発メンバーをお客様の開発チームの一員としてご提供できます。

この厳密な採用プロセスを乗り越えてフランジアのチームメンバーは「人々を熱狂させる様な”Awesome!”をたくさん創造し、明るい未来を切り開くことに貢献し続ける」人材へと成長を続けていくのです。

人材開発部門では現在の研修プログラムに満足することなく、より良い研修とはどのようなものかを常に考え、トレーニングプログラムを改善し続けています。

 

<脚注>

†1: NC特集 1 – 成功率は31.1% 〜第2回 プロジェクト実態調査(対象800社)〜| IT pro

†2:「7CoreValues」とは?
拠点が増え、組織規模が大きくなろうとしてく中で、フランジアが何を目指そうとしている会社で、それを実現するためにはどうあるべきか、といったことを示したもの。

  1. Appreciate teamwork
  2. Think outside the box
  3. Have the guts to challenge
  4. Think positive
  5. Speed up
  6. Be professional
  7. Focus on the point

以上7つの標語から成り立っており、これらを胸に仕事に向き合うことで、「人々を熱狂させる様な”Awesome!”をたくさん創造し、明るい未来を切り開くことに貢献し続ける」ことがフランジアのミッションとして掲げられている。